豪商・旧小山家住宅を資料館に改装
川越は江戸時代の最盛期に100軒以上の蔵造りの建物が街中にひしめき、小江戸の町並みを形成していました。昭和52年に開館した蔵造り資料館は、黒漆喰仕上げの重厚な外観。明治26年に発生した川越大火の直後、類焼を免れた数軒の蔵造り建物や東京の日本橋界隈の商家を参考に、現存していた旧小山家住宅を資料館としたものです。旧小山家住宅は当時煙草卸商を営んでいた4代目の小山文造(屋号「万文」)が大火後に再建したもので、所沢や飯能界隈までを商圏とする当時の川越でも有数の豪商でした。大火後に多くの蔵造りが建てられましたが、この建物は最も早く再建された一軒です。資料館では、煙草に関する資料や商家の民具の展示とともに、蔵造りの建物その内部を見学することができます。