国内唯一の C58型蒸気機関車「パレオエクスプレス」
秩父の大自然の中を疾走する「蒸気機関車・SLパレオエクスプレス (C58363) 」は、始発の熊谷駅(熊谷市)から終点の三峰口駅までの 56.8キロを片道約2時間40分かけてのんびり走ります。
「パレオエクスプレス」の車窓からは秩父路の田園風景や荒川、秩父の山々など、広大な自然が広がり、四季折々の美しい風景が楽しめます。一番の見どころポイントは長瀞の「荒川橋梁」。上長瀞駅と親鼻駅の間にある鉄道橋で、荒川の雄大な大自然はまさに絶景です。そしてもう一つの見どころは、「転車台(ターンテーブル)」を使った方向転換です。秩父線の終着駅である三峰口駅で熊谷駅に折り返すために行われます。
同車両は1944年に製造された「C58363」は東北地方で活躍した旧国鉄の SL で、1972年まで現役でした。1988年に熊谷市で開催された「さいたま博覧会」を機に車籍を復活させて「パレオエクスプレス」として誕生しました。SL の愛称となった「パレオエクスプレス」は、およそ 2,000万年前に秩父地方で生息していた海獣「パレオパラドキシア」にちなみ、頭の「パレオ」と急行を意味する「エクスプレス」を組み合わせて命名されました。現在も現役で活躍している「C58 (シゴハチ) 型」は、「パレオエクスプレス」ただ 1両のみとなっています。