ここは古代豪族が眠るお墓だった
「吉見百穴」は古墳時代後期ごろに造られた横穴墓群の史跡で、大正12年に国の史跡に指定されました。確認できる横穴は219個あり、一部の横穴墓内には「ヒカリゴケ」が自生している貴重な場所として、県内外からの観光バスで賑わう歴史スポットです。
横穴墓は凝灰質砂岩と呼ばれる掘削しやすい岩盤が広がる地帯に造られ、一つの横穴に複数の人が葬られていたとされています。また、この場所に葬られたのは、当時の社会で特殊な存在であった豪族や渡来人たちだと考えられています。
明治20年には発掘調査が行われ、人骨・玉類・金属器・土器などが掘り出されましたが、詳細な調査結果はほとんど残っていないといいます。